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萩にカフェやギャラリーの複合施設「舸子176」 江戸時代の町屋を再生

江戸時代の趣をそのまま残す複合施設「舸子176」

江戸時代の趣をそのまま残す複合施設「舸子176」

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 江戸時代の町屋を改装した飲食店とギャラリーの複合施設「舸子(かこ)176」(萩市浜崎町、TEL 0838-21-5210)が7月4日、萩にオープンした。

「百茶一芯」が提供する台湾茶

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 浜崎伝建地区に残る築200年の元海産物問屋「旧藤井家住宅」を改築し、鎌倉でウエディングやレストランなどの事業を手がける「b.note」が運営。同社が営む鍋料理専門店「いり吉」が建物内に移転オープンしたほか、日本茶や中国茶を中心とした喫茶「百茶一芯(ひゃくちゃいっしん)」、山口や鎌倉の作家の陶磁器などを展示販売するアートギャラリー「舸子の蔵」を併設する。

 喫茶「百茶一芯」では自分でいれる中国茶体験のセットのほか、自家製台湾カステラや豆花(トウファ)など台湾スイーツも提供する。同社の小川優子さんは「お茶という繊細な飲み物で自分の心や体調と向き合う大切な時間と空間を提供したい」と話す。

 鎌倉のレストラン「古我邸」のシェフが萩の食材を使って出張営業するフレンチレストラン「六気(りっき)」も月1回限定でオープン予定。同地区内の旧金物店をイベントスペースとして改装した「廻(かい)69」のほか、蔵を改装し同社が運営する一棟貸しホテル「閂(かんぬき)168」もブランディングを新たに営業し、連日宿泊客や観光客でにぎわう。

 店名の「舸子」とは船乗り、船頭のことを指し、浜崎伝統の「お船謡(ふなうた)」を歌う「浜崎歌舸子(うたかこ)」にちなむ。「176」は番地から取った。小川さんは「建物の中に入ったときのギャップを楽しめるような内装に仕上げた。外観の伝統的な趣はそのままに、東京や京都にもない、まったく新しいモダンな空間を目指した。立派な梁(はり)や柱をそのまま生かし、棚やテーブルなどは元々あった調度品を修復し再利用した」と話す。

 「オープンから1カ月たったが、帰省や観光などで関東や九州から来られる人が多く、浜崎という地区の注目度や期待度の高さを強く感じる。古くからの暮らしが根付く穏やかな地域で、食事やお茶、宿泊や散歩など1日中浜崎で過ごしてもらうのが理想で、実際にその通りに過ごしている人もすでにいる。いずれは海外の人が町歩きを楽しむ姿を見られるのを心待ちにしている」とも。

 営業時間は11時30分~17時、18時~22時。日曜・月曜定休。

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