菜食メインの弁当店「パップ・ト・ドゥック・リー・フード」(萩市椿東)が萩にオープンして1カ月がたった。オープン日は9月12日。
萩でかんきつ食品専門店「柚子屋本店」(椿東)やブランド塩「萩の塩屋」(土原)を手がけてきた金優さんが開いた同店。同市で「自然派菓子工房WOOD MOON(ウッドムーン)」を営む料理研究家・月森紀子さんが監修し、地元食材を使ってマクロビオティック手法で作る「玄米菜食弁当」を販売する。
弁当は、穀類や野菜、豆腐、海藻をメインに肉類は使わない「ベジタリアン弁当」(770円、880円)と、一部に魚介類や卵を使う「野菜お魚弁当」(880円)の2種類。「もちきびとおからのコロッケ」「イシモチ魚とにがり豆腐の南蛮漬け」など、内容は月替わりで用意する。
調味料は「萩の塩」と、塩こうじや豆こうじみそ、イワシ塩辛など自家製の発酵調味料を主に使い、「余計なものは入れずに素材の味を極限まで生かした味付け」で仕上げる。作り置きはせず、全て天然食材から手作りするため、調理に時間がかかることから予約が原則。容器も環境に配慮した紙製のものを使う。
店名の「パップ・ト・ドゥック」は「ご飯どろぼう」を意味し、ご飯がすぐに欲しくなるようなおいしさを表す韓国語の感嘆表現。本店のほか、同市内のスーパー「キヌヤ菊ヶ浜店」(今魚店町)でも弁当を販売する。
金さんは「地域の食と健康について長年考えてきた中で、萩の塩の受注で月森さんと知り合ったことが大きな転機となった。オープンから1カ月がたち、早くも3回、4回とリピートしてくださる方もいる。自然食材の良さを少しでも多くの人に知ってもらうことを目標にしている」と話す。
「素材本来の味を知らないままの人がほとんどだと思う。健康に対する思いは誰もがもっているはずなので、便利な時代にこそ人は自然に立ち返るべき。一度当店の弁当を試してもらい、余計なものは必要ないということに少しでも気付いてもらえれば」とも。
営業時間は月曜~水曜の11時30分~14時。予約は電話、ファクス、メールで受け付ける。