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萩の手作り菓子店が移転1周年 植物性由来の自然素材使った菓子を予約販売

「『おいしい感動』を多くの人と共有したい」と話す月森紀子さん

「『おいしい感動』を多くの人と共有したい」と話す月森紀子さん

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 手作り菓子店「自然派菓子工房『WOOD MOON(ウッドムーン)』」(萩市椿、TEL 090-8347-6196)が2月1日、移転オープン1周年を迎える。

動物性食材を使わないウッドムーンのお菓子

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 料理研究家の月森紀子さんが2007(平成19)年に東京で創業した同店。2012(平成24)年に故郷の島根県邑南町に移転後、昨年夫の実家がある萩市に店舗を移した。

 卵や乳製品など動物性食材を使わず、甜菜(てんさい)糖や米粉、米油など植物性食材を使った手作り菓子を予約制で通信販売する。

 生クリームを使わず、サツマイモやヨモギなど季節の食材を使い、和菓子のような食感が人気というロールケーキ(1本1,600円)や、白インゲン豆やカボチャのクリームを使ったホールケーキ(4,500円~)、みそなどを練りこんで作ったスコーン(8個入り=2,000円)などをラインアップする。

 専業農家だった家の倉庫を改装した工房では料理教室を定期開催しており、市内外から多くの人が参加する。地元の祭りやマルシェイベントにも出店し、着実に知名度を広めている。月森さんは「移転して1年、萩のことはまだ知らないことも多いが、好きだと思える街。野菜や魚もおいしく、料理に興味がある人も多い」と話す。

 もともと料理好きだったという月森さんは高校卒業後、東京の日本料理店に就職して修業を積む中、食物アレルギーを発症したことをきっかけに自然派食材への関心を高めたという。「マクロビオティックレストランで働きながら野菜を主体とする料理理論を学び、体質を改善した」と月森さん。

 「野菜の奥深さを知ったことが大きなターニングポイントだった」とも。「日本料理を学んだこともアレルギーに悩んだことも、これまでの経験が今に通じている。『この野菜がこんな料理に?』と人を驚かせるのが好き。自分がワクワクする、人に教えたいメニューを考えるのが楽しい。お菓子作りは料理の延長で、煮物を作りながらお菓子のレシピが生まれたりする」と笑顔を見せる。

 「『体に良いから』というよりは『おいしいから』という感覚で、ストイックすぎず『ほどよく、ゆるく』やっている。こだわりすぎず、そのときにある野菜を一番おいしい形に生かすことを大切にしている。『野菜は野菜』という固定観念をなくし、『こんなことができるんだ』という可能性を知ってもらいたい。いずれは工房のスペースをカフェにして、料理をしたい人が活躍できるような場を提供したい。芸術家の方とのコラボやマルシェなどイベントも楽しみながら、多くの人と食を通じて感動を共有したい」と意欲を見せる。

 注文は予約制。電話で受け付けて発送する。工房での受け渡しにも対応する。

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