卵焼き専門店「玉卵(たまらん)」(山口市小郡、TEL 083-972-4961)が1月3日、山口・小郡にオープンした。
山口市出身の北川勝吾さんが妻の祥子さんと開いた同店。場所は、北川さんの母が経営する定食居酒屋「だるま食堂」隣。卵焼き料理のテイクアウトをメインに、店内にカウンター4席を設けてイートインメニューも提供する。
北川さんはこれまで約2年半、山口市内のすし店で働いた後、会社員として勤務していたが、「自分の店を持ちたい」という夢をかなえるため昨年9月に脱サラした。
北川さんは「亡くなった叔父が僕の作る卵焼きがおいしいと褒めてくれ、『店を出した方が良い』と太鼓判を押してくれていた。店をやるなら叔父の思いを形にし、自信をもって提供できる卵焼きにしようと決めた。会社に務めながら母の店の手伝いをしていた時に出していた卵焼きが常連客の間で好評だったことも、気持ちを後押ししてくれた。いつもサブ的な存在の卵焼きがメインの店があっても面白いのでは」と話す。
卵は、豊北養鶏場(下関市)のよもぎ村で生まれた「情熱卵」を使う。北川さんは「鶏舎では徹底した衛生管理と薬品に頼らない万全の防疫体制がとられていて、なるべくストレスフリーの環境で育ったニワトリの卵。指でつまむことができるくらい卵の鮮度と質が良く、『これだ』と思った。卵焼きにはだしをたっぷりと使い、そのだしをしっかりと閉じ込めている。濃厚なうまみとコクをぜひ味わってほしい」と話す。
卵焼きの味付けは、だし・甘・塩のほか、「素材の味を感じてほしい」(北川さん)と、プレーンを合わせた4種類を用意する。卵焼きの中に入れる具材には、のり、ネギ、大葉、ごま(以上50円)、かにかまやチーズ(以上100円)、鶏そぼろ、たらこ、明太子(以上150円)などをそろえる。
店内には持ち帰り用の卵焼きや弁当を並べ、注文で焼きたてを提供することもできる。持ち帰り用メニューは、「玉子焼き」(1本350円~、大サイズ=450円~)や「玉子焼きサンドイッチ」(450円)、「玉子焼き弁当」(550円~)、みそ汁(100円)、コーヒー(150円)、カフェラテ(200円)。
イートインメニューには、ご飯・みそ汁・小鉢が付く「玉子焼き定食」、コーヒーとミニサラダ付きの「玉子焼きサンドセット」(以上600円)を用意するほか、開店から10時まではモーニングとして「玉卵の朝定食」(400円)を提供する。
北川さんは「季節限定の卵焼きや、プリンといったスイーツなど、工夫を凝らしたメニューをどんどん考えていきたい。夕食のおかずや晩酌用、手持ちの弁当やおにぎりのおかずに少しプラスするなど、さまざまなシーンで当店の卵焼きを選んでもらえたら。口に頬張ったときの幸福感は、『一度食べたら、こりゃたまらん』となってもらえると思う。山口市小郡といえば『玉卵の卵焼き』と言ってもらえるよう、多くの人から長く愛される店になっていきたい」と笑顔を見せる。
営業時間は7時~17時(土曜は15時まで)。売り切れ次第終了。日曜・祝日定休。