宇部出身の岡村大輔さんによる「アメリカ横断写真展」が2月10日・11日、宇部のバー「Irish Pub Glass Hopper(アイリッシュパブ グラスホッパー)」(宇部市松島町)で開かれる。
同展は、岡村さんが昨年5月にアメリカ西海岸のロングトレイル「PCT(パシフィック・クレスト・トレイル)」に挑戦し、メキシコ国境からカナダ国境までの約4250キロを踏破した際に撮影した写真を展示する。今月4日・5日に「おのだサンパーク」で1回目を行い、今回は岡村さんのトークイベントも予定する。
展示する写真は、スタート地点の「PCTのモニュメント」や、サボテンのある砂漠地帯、シエラネバダ山脈の風景、ホイットニー山(標高4421メートル)の頂上での日の出を鑑賞するシーンやハイカーが靴を縫うシーンなど約70点。
岡村さんは「27歳で会社を退職し、世界遺産100カ所を巡るという名目で1年間ほど旅をして、これまで40カ国を訪れた。帰国後はアルバイトや家業の手伝いをしていたが、どこか物足りなさを感じていた。一度きりの人生で何ができるかを考え直し、PCTに挑戦することを決めた」と話す。
150日間にわたる道のりを振り返り、「アメリカ特有の強い紫外線、一日の極端な温度差、水不足などにより極限状態で辛い瞬間もあったが、地元の人の多くの支援・応援を受け、人とのつながりや人への感謝の気持ちを強く感じた。助けなしでは絶対に成功できなかった」と笑顔を見せる。
写真展はクラウドファンディングで支援を募り、開催に至った。「3年前にも『海外の世界遺産を100カ所巡る旅』の集大成として写真展を開いたが、『写真を見て海外に行ってみたくなった』『私も何かにトライします』などのうれしい声があった」と岡村さん。
「私のようにやりたいことや夢があっても、変化する環境に不安を抱えている人がたくさんいると思う。写真家のように上手なわけではないが、写真展を通して新たな一歩を踏み出す後押しができれば。若者や地方在住者に海外の文化に触れてもらい、世界にはこんなに魅力的な場所があることを知ってもらいたい。自分の経験が少しでも地元への恩返しになれば」とも。
開催時間は18時~24時。トークイベントは11日の17時~18時。