ラーメン店「ちゃばちゃば」(山口市吉敷中東4、TEL 083-928-9270)が提供を始めた、鹿の骨を使った「鹿骨(ろくこつ)ラーメン」を求める客が増えている。
2017(平成29)年に居酒屋としてオープンし、2020年にラーメン店に業態を変えた同店。店主の小井宗男さんは「ほかのラーメン店が提供していないメニューを作りたいと、ジビエ肉のスープを使ったラーメンを考案し、最初はイノシシを考えていたが、お客さんと話したり専門家に相談したりする中で、鹿の方が受け入れられやすいと思い、『鹿骨ラーメン』の開発を決めた。山口県内では珍しいと思う」と話す。
鹿の骨は、「みのりの丘ジビエセンター」(下関市豊田町)から仕入れたものを使う。小井さんは「ジビエ肉は独特な香りがあるイメージだが、特殊な鍋を使って煮込むことで、臭みの元になる雑菌を処理し、食べやすいスープに仕上げている」と話す。
昨年10月から煮込み時間や圧力のかけ方、火加減などの改良を重ねたという。小井さんは「圧力をかけて煮込むことで、骨が溶けてまろやかで白濁したスープになるのが特徴。鹿は鉄分や銅などのミネラルが豊富で、ジビエ肉の中でもヘルシー。あっさりとした味わいの中にコクが感じられるはず」と話す。
鹿骨のスープを使ったメニューは、「鹿骨ラーメン」(770円)、鹿骨スープで作る「鹿雑炊」「カレー丼」(以上635円)、「鹿カップスープ」(330円)。
そのほかのラーメンは「フレッシュとまと100%ラーメン」(1,320円)、「豚骨ラーメン」(855円)、「旨辛味噌豚骨ラーメン」(975円)、「魚介豚骨つけ麺」(1,075円)など。ご飯類は、白米、温泉卵、ネギをラーメンスープに入れて雑炊風に食べる「ネコまんま」(330円)、「チャーシュー丼」(635円)など。
小井さんは「『鹿骨ラーメン』の提供を始めて客層が幅広くなった。『うまい』という声が聞こえてくるとうれしい。どのラーメンも化学調味料を使わず、塩分と油分は控えめに仕上げているので、赤ちゃんからお年寄りまで食べてほしい。これからも研究を重ね、いずれはイノシシの骨を使ったラーメンも開発したい」と笑顔を見せる。
営業時間は11時~14時30分、19時~22時(月曜・金曜・土曜・日曜のみ)。水曜定休。