サウナを併設するゲストハウス「紅花舎(こうかしゃ)」(山口市宮野上、TEL 083-928-0057)が3月3日、リニューアルオープンした。
1974(昭和49)年に「山口ユースホステル」として開業し、2009(平成21)年に「紅花舎」と名称を変えた同施設。来年で50周年を迎える。
オーナーは、両親が経営していた同施設を引き継いだ杉田宗一さん。「タイミングは決めてなかったが、いつかは東京からのUターンを考えていた。父が他界し、コロナ禍もあり、続けたい気持ちもあるが、これまでの形での存続は難しいだろうと思った。地域資源を生かしながら、自分の好きなサウナやたき火を取り入れ、ここだからこそ楽しんでもらえる施設に改修して引き継ぐと決心した。自分が好きなことと家業を両立していきたい」と話す。
「今回の改修に当たりクラウドファンディングで支援を募ったところ、全国から多くの支援を頂いた。紅花舎のファンの方々から再開を喜ぶ声が届き、多くの人に支えられていることを実感した」とも。
改修作業には杉田さんも参加し、旧施設の生かせる部分は残して「居心地の良い空間」を目指したという。個室6室、4~5人で利用できる部屋2室を用意し、プライベート空間を確保しながら交流できる造りにしたほか、まきストーブサウナやドリンクスタンド、ストアを新設し、コーヒー一杯から気軽に立ち寄れる施設にリニューアルした。
宿泊料金は、個室=1泊5,500円~、4~5人部屋=同6,000円~。ストアでは、杉田さんが前職の日用品卸業で出会った「日々の暮らしを彩る」作品をテーマに商品をそろえるほか、日本や世界各地の作家が作った日用品やアウトドア用品などをセレクト販売する。
サウナは、鉄製のストーブでまきを燃やして温める「まきストーブサウナ」で、ガスや電気を熱源としたものと異なり「柔らかい肌当たりが特徴」(杉田さん)だという。日帰り利用も可能で、利用料は2時間1,500円。水着などの着用が必要。
ドリンクスタンドでは、コーヒー「紅花舎ブレンド」(500円)や「クラフトビール」(900円)、日本酒(800円)などを提供する。「紅花舎ブレンド」は「hangout coffee and beer stand」(駅通り2)のオリジナルブレンドで、「サウナ上がりでも飲みたくなるさっぱりした味わい。カフェだけの利用も歓迎なので気軽に来てほしい」と杉田さん。
「サウナブームも後押しし、全国からお客さんが来てくれる。旅人はもちろん、地元の人やストアに置いている商品の作家など、さまざまな人の交流が生まれれば。コミュニケーションが生まれる場所にしていき、紅花舎をきっかけに人と人がつながれば」と笑顔を見せる。
営業時間は13時~20時30分。サウナの最終受け付けは20時。水曜・木曜定休。