世界一背が高いコンニャクの開花が近づく宇部の「ときわミュージアム」(宇部市野中3)が5月16日、臨時開館した。
2018(平成30)年に世界で一番背が高いコンニャク「アモルフォファルス ギガス」として植栽し、開花すれば国内で16年ぶりとなることから、開花に備えて臨時開館に踏み切ったが、ここに来てよく似た別種の「アモルフォファルス デカス シルヴァエ」の可能性が高くなったという。
宇部市ときわ公園課主任で樹木医の越智大吾さんは「両種は生えている場所が近いため、原産地のインドネシアでギガスとして採取されたのではないかと聞いている。花が咲いていないイモの状態で採取されるが、イモの形も葉の形もプロでも判別がつかないほどよく似ているので、間違っても仕方がないのかなというところ。このような間違いは『コンニャクあるある』だと思う」と話す。
開花するのが「アモルフォファルス デカス シルヴァエ」の場合でも国内3例目というほど珍しいが、どちらにしてもコンニャク属の花は、独特の匂いがあるという。
越智さんは「以前バックヤードで栽培していた別の小さなコンニャクが開花した時は、温室に入った瞬間に『これは事件が起こっている!』と思うほど強烈な腐臭がした。今回はそれよりはるかに大きいので、すごいことになりそう」と話す。
「今回は温室をあえて閉め切り、その匂いを楽しんでもらおうと考えている。入った瞬間に『ヤバい!』と感じてもらえれば。気温が高くなっているので、花は長くても2日くらいしか持たないと思う。匂いのピークは開花から8時間後ぐらいなので、体験したい人はぜひそのタイミングで来てほしい」と来園を呼びかける。
開館時間は9時~17時。火曜休館。コンニャクの開花状況は、同園公式サイトやSNSで発信する。