宇部・西岐波の松月堂製パン(宇部市今村北4)が4月1日、同地区内の「西本牧場」(床波6)とコラボした商品「西本牛乳パン」の販売を始めた。
松月堂製パンの井上守社長が「同じ地区内の企業同士でコラボを」と昨年末に話を持ち掛け、約3カ月の開発期間を経て実現した。
井上社長は「萩の夏みかんや宇部の小野茶など、県内の特産品を使った地産地消の商品に視点を置いて商品開発する中で、今度は地元の企業とコラボして、おいしさを知ってもらえる機会になればと思いついた」と話す。
西本牧場は、1915(大正4)年創業の老舗乳業メーカーで、乳製品の製造のほか、学校給食提供やスーパーなどへの卸売りを行っている。松月堂製パンはこれまで、直営店で販売するソフトクリームの原料として西本牛乳の製品を使用してきた。
コラボ商品「西本牛乳パン」は、円筒の形をしたシンプルな味わいの牛乳パン。生地に西本牛乳を混ぜ、ミルクシートを織り込んで柔らかい味わいとふんわりとした食感に焼き上げた。同商品のパッケージには、西本牛乳のパッケージのイラストを採用。価格は300円。
西本牧場の西本直樹専務は「このようなコラボ商品は初めて。店頭に並んでいるのを見ると小っ恥ずかしい気持ち」と照れた表情を見せながらも、「当社の牛乳はコクがあって飲みやすいのが特徴だが、それを生かして作っていただきうれしい。両社の良さを多くの人に知ってもらえれば」と話す。
同商品は、県内や広島のスーパーなどで約3カ月間の販売を予定する。