山口情報芸術センター(YCAM=山口市中園町、TEL 083-901-2222)で5月24日から、映像インスタレーション「Phantom Exhibition(ファントム・エキシビション)~背骨のためのマテリアル」が始まった。
アメリカのダンサー・振付家であるスティーヴ・パクストンさんが1986年から取り組むダンスのための方法論「Material for the Spine(背骨のためのマテリアル)」に基づき、身体表現とメディアアートを融合した映像インスタレーション作品。今年4月にベルギーで初公開され、日本での公開は山口のみとなる。
キューブ状に設置した5面の大型スクリーン(1面=7.5メートル×5.3メートル)に、パフォーマーやパクストンさん本人を映し出して展開する。通常見ることのない真下から映したダンサーの動きやガラス台の上で動くダンサー、水中で浮遊する映像、踊るガイコツなどを映し出した巨大な空間で、パクストンさんが追求する身体の思想を感じ取ることができる。
パクストンさんは「自分自身を見る範囲は限られている。自分自身を後ろから見たらどうなるのか、自分自身を真下から見るとどういうふうに見えるか、体の中にある骨の動き、動いていないときの体の動きも表現している」と話す。
開催時間は10時~19時。火曜休館(祝日の場合は翌日)。入場無料。8月31日まで。(©マルニ)