山口・一の坂川・竪小路周辺で7月28日より、「いつでもアートふる山口－作家の企画展『村上真実作品展～絆～』」が開催されている。

　年数回、一の坂川・竪小路周辺の商店、ギャラリー、工房、カフェなど約15軒が共通のテーマで企画展示を行う「いつでもアートふる山口」。今回は作家の企画展として、山口市在住の書家・村上真実さんの作品を展示する。

　参加店舗は13店舗で、それぞれの店舗に村上さんの作品計約70点を展示している。展示にあたっては、村上さんがその店に合うような作品を選んだという。テーマは「絆」。

　村上さんの作品は、文字の意味やルーツを深く追求した後、筆で文字を書き、言葉をよりダイレクトに伝えるために、絵や色を付けるというもの。普通の書道ではなく、文字、詩、言葉、J-POPの歌のフレーズなどを、村上さん独自の感性で表現する。アートふる山口のテーマ館「大路Lobby」（山口市大殿大路）には「花鳥風月」「絆」「華」を、「ギャラリー 一番地メデス」（山口市野田）には「2007誕生色カレンダーの原画」などを、それぞれ展示する。

　村上さんは、4歳から書道教室に通い本格的な書道を続けてきたが、6年前に「もっと文字の意味が伝わるようなものが書けないか」と思い、今のようなオリジナル書を書き始めた。3年前に自費出版でカレンダーを出した際、購入者から「ほかの作品も見たい」と言われたことがきっかけで、昨年4月に山口市菜香亭で初の個展を開催。「大路Lobby」（11月）、「C・S赤れんが」（12月）での個展に続き、今回「いつでもアートふる山口」に出展した。

　8月11日には、村上さんによる制作ライブも行う。来場者が指定する文字を村上さんが目の前で手すき和紙やミニ色紙などに書き上げる。価格は1枚＝300円～。開催時間は13時～16時。

　村上さんは「作品を見る人のそのときの心情、これまでの経験により、人それぞれとらえ方が違う。それはそれでいいことで、何でもいいので見る人に心の中で受け止めてもらって、楽しかったり、うれしかったり、いやされたりしてほしい」と話す。8月27日まで。

アートふる山口大路Lobby（©マルニ）