自家焙煎(ばいせん)コーヒー専門店「LOG COFFEE ROASTERS(ログコーヒーロースターズ)」(山口市中市町、TEL 083-902-1371)が3月30日、山口市中心商店街にオープンした。
下関市出身の武本直樹さん(31)が山口井筒屋近くに開き、生産から流通まで一貫した徹底管理が行われる高品質コーヒー「スペシャルティコーヒー」を提供。店内にはカフェスペース6席を設置し、テークアウトでの提供や豆の販売も行う。
「ブラジル」や「エチオピア」「カフェインレス」など8種類の豆を取り扱う。日本スペシャルティコーヒー協会認定「コーヒーマイスター」の資格を持つ武本さんが、「中浅煎(い)り」や「深煎り」など、酸味や甘みの好みに応じて焙煎の加減を調節する。
フードメニューは扱わず「コーヒーのみ」にこだわり、日替わりの「本日のコーヒー」(430円)や「エスプレッソ」(390円)、「カフェラテ」(480円)などを提供。店内に、パンなどの同商店街内の店の商品に限り持ち込みを可能にする。
武本さんは、大学院で理工学を学び、自動車メーカーでエンジニアとして勤務した経験を持ち「データを元に『理詰め』で考えるのが好き」という「理系男子」。「コーヒーの焙煎は科学的。温度など数字を見ながらテイスティングして焙煎具合を変えていくのは『科学実験』のようで楽しい」と話す。
「会社勤めだったときは、実はコーヒーがあまり好きではなかった。その後岡山のゲストハウスで働き、コーヒーのおいしさに『目覚めた』」という武本さん。コーヒーマイスターの大会に出場するなどして技術を磨き、「地元・山口にスペシャルティコーヒーの文化を定着させたい」と出店を決めた。
「同じ豆でも、焙煎の仕方によって味が変わる。『ちょっとした技術』で、飲食店のコーヒーの味も底上げできる。『酸味が苦手』という方は多いが、スペシャルティコーヒーの『おいしい酸味』を体験すると、コーヒーの印象が大きく変わると思う」と武本さん。
「飲食店向けや一般向けのセミナーも開催予定。『コーヒーのある暮らし』に一役買えればうれしい。幅広い世代の方に、コーヒーの『多様性』を知ってもらえれば」とも。
営業時間は10時~19時。水曜定休。