「猫の日」の2月22日、宇部に野良猫の保護活動を行う団体「茶トの会」(宇部市中央町3)が発足した。
銀天街アーケード内にある「保護猫シェルター」を拠点に、周辺地域の野良猫を保護し「地域猫」として飼育管理していくことを目指して活動する。
保護猫シェルターは、NPO法人「きょう・生」(野村和志代表理事)が開設した休憩所「思い出館」があった場所で、閉館後もそのままになっていたところを野村代表がシェルターに転用した。
「茶トの会」を発足させたのは、古屋美由紀さんと江藤希代美さんの2人。古屋さんと江藤さんはそれぞれ別の職場に勤務していたが、1年ほど前に「きょう・生」が募集していた猫の世話係のアルバイトに応募したことをきっかけに知り合い、「猫の縁」を感じて「きょう・生」に就職し現在も勤務している。
保護猫シェルターを運営するためには近隣住民とのコミュニケーションが欠かせず、施設の改良を重ねながら猫にとってより良い環境を作ろうと発足した。
江藤さんは「一番大切なのは、動物に対して『何かしてあげたい』と思うこと。それが積み重なれば、命を大切に思えるようになる。活動を通じて、地域猫と人が共存できる社会にしていきたい」と話す。
古屋さんは「保護活動といっても、餌や去勢手術をやりっぱなしにするだけでは不十分。個体数や地域との関係性なども把握した上で、トイレ設置や掃除なども含めてきちんと活動することが重要。『猫にとって一番いいことは何か?』を考えながら行っていく必要がある」と話す。
「高齢の飼い主に残された猫のための老人ホームや、シェルターの猫たちによる動物介在活動(アニマルセラピー)など、やってみたいことはたくさんある。そのためにも今はしっかりと基盤作りを行っているところで、いずれは一緒に活動してくれる会員も増やしたい。活動への理解と温かい支援をいただければ」とも。