山陽小野田・竜王山で現在、今年もヒメボタルが見頃を迎えている。
西日本有数の生息地として知られる竜王山。毎年、山の中腹から山頂にかけての登山道や雑木林、車道でも身近にヒメボタルが観測でき、随所で幻想的な光景を見ることができる。
山陽小野田市在住でヒメボタル観察歴18年の山田伸幸さんによると、初観測は5月10日。「その日は気温が16度だったが、草むらの中に手を入れると蒸す感触があった。例年と同じ場所で1匹目を見ることができた」と話す。山田さんは毎晩通って撮影を行っているという。
観察に適しているのは、晴れか曇りの日の20時~22時。「時間によって山の中で場所を変えながら観察できるのが特徴」(山田さん)で、これから6月上旬にかけてピークを迎える。
初観測から1週間がたち、斜面一面を乱舞する様子も見られたという。「これからもっと数も多くなってくるが、その様子はまさに『地上の銀河』のようで、息をのむほど美しい。昨年は山中でのがけ崩れもなかったので、環境の変化の心配もなく観測できる」とも。
6月10日までの期間中、少人数グループ限定で山田さんによる「観察ガイド」を受けることができる。事前に電話(山田さんTEL 090-3373-8457)で連絡が必要。
今年は新型コロナウイルスの影響で車道の通行止めは行われず、竜王山オートキャンプ場も今月24日まで休業中。山田さんは「山頂に続く車道にはホタルがあふれるようになってきた。ホタルを守るためにも、車での通行は自粛してもらえたら」と呼び掛ける。