長門・向津具(むかつく)半島を拠点にする移動販売ジェラート店「むかつく」が6月29日、1周年を迎えた。
自給自足の生活を求めて4年前に兵庫県から移住した田島大幹さん(28)が創業。向津具という面白い地名を知ってもらいたいと半島の名前をそのまま店名にした。面白さを付け加えようと「探さないといけないジェラート店」をサブ店名に、移動販売の形態にして大浜やセンザキッチンなど長門市内に出店している。
農業に関わっている田島さんは、食べられるのに捨ててしまう農作物の再利用と長門市の名産品を作りたいという2つの思いでジェラートの販売を始めた。
提供するジェラートの味は、ミルク、コーヒー、イチゴなどで日によって異なる。ユズキチ、イクリといった果実を使ったものが珍しさもあって人気だという。価格はシングル400円、ダブル500円。蜂蜜やハーブなどのトッピングはプラス100円で提供する。
田島さんは「探さないといけないという設定のハードルが高く、情報の伝達が難しかった」と振り返り、「出店場所の空間づくりもしたいので今後は棚田の花段をメインに出店する」と話す。
空間づくりの一つとして、来店客が楽しめるようにと地域住民と一緒に作ったブランコを設置。今後、5~6台は設置する予定だという。
1周年をきっかけに「家でも食べたい」「なかなか山口県に来ることができない」といった声に応え、オンラインショップも始めた。「ジェラートももちろんだが、ここの空間や景色を楽しんで、癒やされて、味わってほしい。それを形にしていけたら。今、ハーブをトッピングとして使っているがいずれはハーブのジェラートも開発したい」とも。
営業時間は、土曜・日曜・祝日の11時~16時。