山口・中央公園近くの住宅街のパン店「ゴトウパン」(山口市旭通り1、TEL 0839-96-4911)が1月29日、オープン1周年を迎えた。
「萩野菜ピクルス」跡に開いた同店。店主は、これまで県外や海外のパン店や、パティスリー、ビストロなどで経験を積んだパン歴15年の後藤麻理子さん。地元山口に20年ぶりにUターンし、約1年かけて準備して開業した。現場での経験を生かして焼き菓子なども販売する。
提供するパンは、国産小麦を使用したものが中心。一部のパンメニューしか卵を使わず、食物アレルギーにも配慮する。「小麦の香り、小麦の味を十分に感じて味わってほしい」と後藤さん。客層は、地元の常連客をはじめ、30~40代の女性や年配男性が多いという。
店舗面積は約9坪。後藤さんは「当初はコロナと重なり、小さい店で入場制限をかけることになってしまい、お客さまには不便をおかけした。店内は今も2人ずつの入店に制限して営業しているが、コロナが続いている今でも変わらず来店していただいていることが本当にありがたい」と振り返る。
売りは「2種類の食パン」で、もちもちとした食感の「毎朝の食パン」(330円)は、山口県産小麦・せときららを100%使い、牛乳やバターは使わず、ごま油でシンプルに仕上げる。ふんわり食感の「王様の食パン」(590円)は、牛乳や蜂蜜、バターを使用する。「毎日食べても飽きない食パンとご褒美の食パン」と後藤さん。
人気が高いというバケットは、プレーンの「バケット」(200円)。そのほか、「クルミバケット」(340円)、「チーズバケット」(300円)、バケット生地を大きく焼き上げた「パヴェ」(200円)、大粒レーズンが入った「ぶどうパン」(250円)や「ミルクフランス」(230円)、総菜パンなど約20種類そろえる。
後藤さんは「この仕事は生産者がいて成り立っている。私は『つなぐ』役目として、生産者が丁寧に育てた野菜や果物などを、パンという形で十分においしさを引き出し、お客さんに届けたい。これからもっと技術を上げて、喜んで楽しい気持ちになってもらえるパン作りができたら」と話す。
営業時間は11時30分~18時30分(土曜・日曜は18時まで)。休日は毎月SNSで知らせる。