萩市椿東の火山「笠山(かさやま)」の山頂にある展望台2階に5月1日、カフェ「兀兀(こつこつ)」がオープンした。
運営は、町づくりデザインなど地方活性化に取り組む「T&B」(防府市)。3階建て展望台のリニューアルオープンに合わせて萩市がカフェ運営事業者を公募し、2階部分にオープンした。
2018(平成30)年に日本ジオパークに認定された「萩ジオパーク」の一部で、標高112メートルの「小さな火山」として知られる笠山の立地を生かした店内からは日本海が一望できる。3階部分には笠山を紹介するパネルを設置し、展示休憩スペースとして整備した。
「眺望と時間を楽しむ」をコンセプトに、ゆったりとした滞在を見越して1セットで4~5杯楽しめる中国茶(640円)や「バスク風チーズケーキ」(640円)などを提供する。「食」の観点から環境問題を考えるきっかけ作りを目指し、動物性食品を使わずヒヨコ豆や萩産野菜を使った「ファラフェルサンド」(790円)など萩市内では珍しいヴィーガンメニューも用意する。
同社の平塚海渡さんは「大型連休中のオープンで、地元の方を中心に多くの来店があった。素晴らしいロケーションにありながら30年間活用されていなかった展望台を、ほかにはない場所にしたいとの思いから出店した」と話す。
「日本海の壮観な景色を眺めながら、時が止まっているかのような静かな時間を劇場さながらに楽しんでもらうため、床の高さや家具にもこだわった。これから店内設備をより充実させ、ここを拠点に周辺の名所やお店、町中にも人が流れていくように、店名にもある『こつこつと』町をデザインしていきたい」とも。
営業時間は11時~17時(16時オーダーストップ)。木曜定休。