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山口にレンタルスペース「8046」 空き店舗活用、老舗酒造場が山大生らと連携

「みんなで商店街を盛り上げていけたら」と話す宮崎社長

「みんなで商店街を盛り上げていけたら」と話す宮崎社長

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 空き店舗を活用したレンタルスペース「8046」(山口市道場門前2、TEL 083-922-5757)が7月25日、山口の老舗酒造場「山城屋酒造」隣にオープンした。

大学生がデザインした内装

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 コロナ禍で影響を受けている酒造業界や航空業界、大学生らが連携し、アフターコロナに向けて新店舗の創出や交流人口の増加による地域活性化の拠点を目指してプロジェクトを発足。全日空(ANA)が運営するクラウドファンディングサイト「WonderFLY(ワンダーフライ)」で支援者を募集しながら準備を進めてきた。

 江戸時代から続く歴史を持つ山城屋酒造。社長の宮崎朋香さんは「創業410年目の挑戦。この場所ができることでアーケードがにぎわってほしい。今の子どもたちが大人になって『ここでこんなことしたよね』と思ってもらえるような記憶に残り続ける場所になれば」と話す。

 同施設はキッチン設備を備え、懇親会などの貸し切り利用や料理教室、マルシェイベント、ワークショップなどさまざまな用途を想定する。企画・運営は、山口市中心商店街のにぎわい創出事業や空き店舗対策など行う「街づくり山口」(中市町)が行う。

 街づくり山口タウンマネジャーの青木敬介さんは「空き店舗所有者に利活用を促進し、意識を変えてもらうことがよりよい未来につながる。地方創生には、若い人の力やアイデアが必要。この場所のようにつながりを広げていきながら、世代を問わずに皆が同じ方向を向いて商店街一体でチームになり『個店の魅力発信』をしていければ」と話す。

 宮崎社長は「私も商店街の出身だが、以前に比べて人が減ってしまった。シェアキッチンや角打ち営業に前から興味があり、いつか実現できたらと思っていたところ、青木さんから話をいただき後押しもいただいた」と笑顔を見せる。

 内装デザインなどは、山口大学工学部感性デザイン工学科の「山大リノベ部」に協力を依頼し、6人の学生らが設計士とともに手掛けた。同大4年の東村幸穂さんは「自身が携わったものが地元の方に利用いただけることがうれしい。町の人のために何かができたという経験は価値がある。後輩にも引き継いでいきたい」と話す。

 利用料は、平日=11時~15時(6,600円)、18時~22時(8,800円)、土曜・日曜・祝日=11時~15時(8,800円)、17時~21時(1万1,000円)。1日利用や期間利用の相談にも対応する。水曜定休。

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