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萩のローカルグルメ「魚ロッケ」復活 廃業店の味を老舗かまぼこ店が継承

「手間暇かけた味わいを楽しんでほしい」と話す店主の矢次勝己さん

「手間暇かけた味わいを楽しんでほしい」と話す店主の矢次勝己さん

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 製造店の廃業により販売休止となっていた萩のローカルフード「魚(ぎょ)ロッケ」を「矢次蒲鉾(かまぼこ)店」(萩市恵美須町、TEL 0838-22-1337)が復活させ、1月14日から販売している。

萩市民にはおなじみの「魚ロッケ」

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 魚のすり身に玉ねぎなど野菜のみじん切りを混ぜ、パン粉を付けて揚げた「魚ロッケ」は、2020年に惜しまれつつ閉店した老舗「荒川蒲鉾店」の名物として長年地元住民に愛されてきた。同じく100年以上続く老舗の矢次蒲鉾店では、4代目店主の矢次勝己さんが自身も魚ロッケのファンだったこともあり、「伝統の味を残したい」と事業の継承を決めた。

 現在は店頭のみで1個97円で販売。かつての荒川ファンが「待っていた」と喜んで来店し、連日完売の人気ぶりを見せている。同じく荒川から受け継いだ「ひら天」と合わせて3月頃には市内スーパーなどでも販売を予定する。

 焼き抜きかまぼこ「萩甚」や「ごぼう巻き」で名高い同店だが、揚げ製品は作ってこなかったため、市の助成制度を活用しながら設備をそろえ、荒川蒲鉾店を経営していた荒川さんから直々に製造ノウハウを学んだ。

 矢次さんは「かまぼこは萩の特産だが、若い人の練り物離れが進み、かつては50軒ほどあったかまぼこ店も今では5軒のみ。最近では老舗の異業種展開や新商品開発など、かまぼこ店の新しい挑戦が市内で続いている。持続可能性を模索しなければならない時代だと感じている」と話す。

 「萩のかまぼこは『塩辛い』と言われることもあるが、それは新鮮なエソのすり身を丁寧に焼き上げて本来の魚のうまみが濃く現れているため。魚の処理だけでも半日かかる手間にそれだけの価値がある。魚ロッケとの相乗効果で、かまぼこも手に取ってもらえればうれしい」とも。

 営業時間は9時~18時。日曜定休。

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