陶芸家・中嶋夢元(むげん)さんによる「むーじぃのおいしい器展 カップ&ソーサー」が現在、山陽小野田の自宅併設の陶芸工房兼カフェ「夢紅(ゆめくれない)」(山陽小野田市山野井)で開かれている。
同展は、滋賀県出身で陶芸歴35年の夢元さんがこれまで全国各地で約30年間毎年続けているという作品展。今年は山口のほか、岡山、鎌倉、岩手の計4カ所を巡回する。マグカップを中心にデミタス、コーヒーカップ、ビアマグなどを約200点展示。価格帯は1,000円~5,000円。
中嶋さんは「『今の季節はどんなものが食べたいかな』といった想像から作り始める。お米やみそ汁、ケーキ、コーヒーなど料理や飲み物を生き生きと見せてくれ、もっとおいしくしてくれる茶わんやカップ。ふと気が付くと今日も使っている、そんな器を作り続けたい」と話す。
陶芸家・河井寛次郎さんの作品が好きで魅せられたという、釉薬(うわぐすり)の一種「辰砂(しんしゃ)」と「呉須(ごす)」の色合いで「日常的に使える、ほっとできる丸みのある食器を制作することが多い。求める曲線と、手に乗せた時の心地良さや口当たりにこだわって制作している」とも。
のどかな里山の一軒家で営むカフェは、2019(平成31)年3月から週2日(土曜、日曜)開き、妻・紅さんとアットホームな雰囲気で来客を出迎える。アメリカで10年ほどサンドイッチ店を経営した経験があるという中嶋さんの手作りの「イタリアンサンドイッチ」をメインに提供する。巡回展の各会場に在廊するため、カフェは7月末まで休業している。
中嶋さんは「山奥で車があまり通らないので、時が止まったような空気が流れている。涼しい風が吹く中で本を読んだり、おしゃべりしたりそれぞれに楽しんでもらえている。四季を感じられる場所でゆったりしたひとときを過ごしてもらえたら」と笑顔を見せる。
同展の開催時間は昼ごろから夕方まで。今月5日まで。