涼やかな音色で暑気を払う夏季恒例の「納涼 風鈴まつり」が7月16日、宇部の琴崎八幡宮(宇部市上宇部)で始まった。
参道に設けた幅2.4メートル、高さ2.5メートルの「風鈴掛け」や、本殿の周り、秋葉神社の周りなど境内各所に約2500個のガラス風鈴を設置。日没後から夜間にはライトアップし、幻想的な雰囲気を演出する。今年も昨年に続いて週末を中心にキッチンカーが日替わりで来場し、かき氷やドリンクなどを提供する。
願いを書いた短冊と合わせて取り付ける「祈願用風鈴」(初穂料=500円~)は、10種類の風鈴から選ぶ。ガラス製や南部鉄器製などの「持ち帰り専用風鈴」も頒布する。
イベント初日は開始奉告祭が執り行われ、隣接する琴崎保育園の園児30人が参列し「くぐり初め」を行った。園児を代表して、年長の弘中湊士(みなと)くんと石丸優愛(ゆめ)ちゃんが風鈴の掛け始めを行い、湊士くんは「緑やピンクなど色がいろいろあり、きらきらしていて、ちりんちりんという音がきれいだった。触ってみるとひんやりして気持ちよかったし、楽しかった。家族と一緒にまた来たい」と笑顔を見せる。
同神社権禰宜(ごんねぎ)の白石憲一さんは「近隣の市からも多くの参拝があり、風鈴まつりが周知されてきたように思う。皆さまのおかげで風鈴の数も年々増え続けている。重なり合う優しい風鈴の音色が、厄を払い、皆さまの願いがかなうように祈っている。まだまだ遠出はしにくいが、近場で夏の風物詩を楽しんでもらえれば」と話す。
8月1日には、魔よけや心を清める意味を持つという「茅(ち)の輪」を設置し、「夏越の大祓(おおはらえ)式」の神事を行う予定。
「風鈴祭り」は9月4日まで。「茅の輪」の設置は8月15日まで。