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山口・阿東に複合拠点施設「ランドマーク」 飲食店「蘭土」を事業継承

複合拠点施設「ランドマーク」外観

複合拠点施設「ランドマーク」外観

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 複合拠点施設「LANDMARK.(ランドマーク)」(山口市阿東徳佐中 TEL 083-966-0108)が4月25日、山口・阿東にオープンした。

施設内の「レストラン」

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 運営は、阿東地域の農家らで作る企業組合「アグリアートジャパン」(同)。同組合は、阿東地域の活性化を目的に設立し、ビンテージ日本酒「夢雀(むじゃく)」の原料米の栽培や、中山間地域の空き家管理などを行っている。

 同施設は、1977(昭和52)年にオープンした飲食店「蘭土」を事業継承し、リニューアルオープンしたもの。松浦奈津子代表理事は「昨年夏に『蘭土』から店の存続について相談があった。阿東地域で栽培した米が 『夢雀』になり、海外で販売して利益が阿東地域に戻ってくるサイクルを確立し、そのプラットフォームとなるシンボルになれば。阿東地域への恩返しの思いもあり引き受けた」と話す。

 約150平方メートルの同施設は、リノベーションで「蘭土」の面影を残し、「レストラン」「コワーキングスペース」を開設。定住促進や交流の場としての活用を図り、バリアフリーや環境に配慮した資材を使うなど、「環境と人にやさしい」をコンセプトに掲げる。

 「レストラン」は、テーブル席20席を設け、地元の米や野菜、県内のブランド牛を使ったメニューを提供する。メニューは、見蘭牛、梶岡牛、阿東和牛の3コースから選べる「プレミアムステーキコース」(5,800円~)や「牛骨ラーメン」(800円)、「特選阿東和牛おにぎり」(300円)、「フグかつバーガー」(980円)など。

 「本日のケーキセット」(880円)や「LANDMARK.コーヒー」(550円)、「紅茶」(600円)、「ビール」(550円)も用意する。今後、「蘭土」時代の人気メニューも復刻する予定という。

 「コワーキングスペース」には約20席を設け、インターネット環境を整備。無料で開放し、仕事や打ち合わせに利用できるほか、今後はワークショップやカルチャー教室などの場としても提供する。

 オープンから間もなく1カ月がたつ。松浦さんは「リニューアルオープンを待っていた地元の人に加え、山口市街や島根県からの来店も目立つ。阿東地域内外の人の協力を得て運営している同施設を広く知ってもらいたい」と笑顔を見せる。

 「約50年の歴史がある『蘭土』を引き継ぎ、従業員の雇用も継続した。これからの50年、次の世代へつなぐことができる経営をしたい。現状に留まらない進化型の施設を目指す」とも。

 営業時間は10時~18時。月曜定休。

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