「手打ち蕎麦（そば） きさく」（宇部市南小串1、TEL 050-8892-9488）が10月5日、山口大学医学部付属病院近くにオープンした。

「すだちかけそば」

　店主は宇部市出身の松本侑也さん。東京の蕎麦割烹（かっぽう）などで蕎麦を研究し、4年前にUターン。「いつか地元で」という夢をかなえて出店した。

　季節によって産地を厳選したそば農家のそばの実を仕入れ、松本さん自ら石臼で手挽き製粉する。だしつゆや汁は、本ガツオの厚切り節や宗田節、さば節などを使い、かえしを合わせてベースを仕上げる。

　松本さんは「そばの味と香りを最大限に引き出すため、石臼で粉を挽き、粉の状態や気温、湿度によって水の量を調整し、割合を変えている。挽きたて打ちたてのなめらかなそばを提供したい。落ち着く雰囲気ながらも活気のある店を目指したい」と話す。

　店内にカウンター席6席と掘りごたつ席14席を設ける。提供するメニューは「ざるそば」（800円）、「とろろそば」（900円）、「すだち鬼おろし」（1,200円）、「天ぷらせいろ」（1,600円）。温かいそばメニューは「かけそば」（800円）、「月見そば」（900円）、「すだちかけそば」（1,200円）、「天ぷらそば」（1,600円）。

　「蕎麦前メニュー」として、「蕎麦みそ」（200円）、「鶏わさ」「みょうがの土佐酢漬け」（以上400円）、「出汁巻き玉子」（600円）、「里芋から揚げ」「豚の角煮」「牛すじ豆腐」（以上700円）、「天ぷら盛り合わせ」（800円）、「鴨炙り焼き」（900円）などの一品料理も用意する。

　ドリンク類は、日本酒をメインに「そば焼酎」などの焼酎、ビール、ハイボール、ソフトドリンクなどをそろえる。

　松本さんは「酒を飲みながら軽くつまみを食べるそば前は、江戸時代から親しまれてきた。昼にも酒を提供しているので、酒が飲めるそば屋として、そばが出てくる間の時間も楽しんでもらえたら」と話す。

　「以前、お客さまに『あなたのそばを食べると心が清々しくなる』と言ってもらえたことがある。特別な日や、美味しいものが食べたい時、悩みごとがある時などに当店のそばを食べてもらいたい。心が晴れるようなそばを提供できたら」とも。

　営業時間は11時～15時、18時～21時。日曜、祝日定休。