災害時の食物アレルギー対応を考えるイベント「食物アレルギー 地域で考える防災」が11月5日、「KDDI維新ホール」(山口市小郡令和1)の会議室で開かれる。
主催は、食物アレルギーと共に生きる社会の実現を目指して活動する一般社団法人「LFA Japan」(吹田市)。これまで全国各地で講演会や体験イベントなどを実施している同法人が、山口で初めて開催する。
同イベントに協力する団体「山口アレルギーっ子の会ぽれぽれ」(山口市)の代表を務める田辺理恵さんは「みんなにやさしい防災ができるように、アレルギーがあると災害時にどう困るのか、どのような備えが必要なのかなどを考える機会になれば」と話す。
当日は、講演会と試食会を行う。講演会では、まかたこどもアレルギークリニック(山口市赤妻町3)の真方浩行院長が「食物アレルギーの基礎知識」と題して講演するほか、4人が登壇して「薬局での取り組み」や「アレルギーに配慮した『やさしい避難所』の取り組み事例」などを紹介し、「LFA Japan」の代表理事・大森真友子さんが司会を務める質疑応答の時間を設ける。
試食会は、「アレルギーがあっても美味しく食べられる食品や、普段使いできるものなど、多くの企業に協力してもらった」(田辺さん)というアレルギー対応食品や備蓄食など20種類以上を展示し、企業の担当者が来場する商品8種類を試食として提供するほか、約15種類を参加者に土産品として進呈する。
田辺さんは「災害時に初めて食べる前に、この機会に試食して備蓄の参考にしてもらえれば。まずは知ることが大事なので、食物アレルギーのある方だけでなく、地域の防災に関わる方や行政の方など、いろいろな立場の方に参加してもらいたい。たくさんのお土産も用意している」と参加を呼びかける。
開催時間は、講演会=13時~15時、試食会=15時~16時30分。定員は先着100人。試食会は、講演会の参加者限定で事前の申し込みが必要。
会場では、山口大学主催の「アレルギー相談会」も同時開催し、耳鼻科(アレルギー性鼻炎、花粉症など)、皮膚科(アトピー性皮膚炎など)について専門医が相談に応じる。別途申し込みが必要。