カフェ「Mago’s Cafe（マゴズカフェ）」（宇部市草江2、050-8890-4239）が、JR宇部線の草江駅横にオープンして1カ月がたった。オープン日は10月17日。

「マゴズカフェ」店内

　「西村商店」があった場所に出店した同店。同商店は1954（昭和29）年に開店し、切符や駄菓子、生活用品などを販売していたが、2011（平成23）年に閉店。店主の西村キミさんは「キミばあちゃん」として親しまれていた。

　カフェを出店したのは、キミさんの孫の妻にあたる西村嘉代さん。「キミばあちゃんは12年前、91歳で店を引退し、5年前に亡くなった。私は直接の孫ではないが、大好きだったおばあちゃんが57年間営んでいた店を何かしらの形で残せたらと思い、出店した」と話す。

　店内は、カウンター5席、テーブルソファ8席を備え、「キミばあちゃん」が使っていた棚の木材をテーブルやカウンターに使用する。西村さんは「誰にでも優しくて穏やかなおばあちゃんは、皆が大好きだった。『昔、パンや駄菓子を放課後買いに来ていたよ』と懐かしんでくれる方もいて、感慨深い」と話す。

　提供するのは、雑穀米の「ドライカレー」（1,100円）や、6～7種類の野菜を使った「キッシュ」（600円）、きび砂糖を使ったマフィン「キャラメルナッツ」（350円）や「ラズベリーとホワイトチョコ」（420円）などのほか、注文が入ってから作る「ブルーベリースムージー」「ラズベリースムージー」（以上660円）、山口県産牛乳を使ったソフトクリーム、プリンソフト、アフォガートなど。

　ドリンクは、ブラジル産の豆を使った「スペシャルティコーヒー」（510円）のほか、「コーヒーが苦手な人にも楽しんでもらえるように」と、カフェラテやキャラメルラテ、ホワイトモカ、ほうじ茶ラテ、抹茶ラテ（以上590円）などのラテメニューを豊富にそろえ、「りんご酢ソーダ」（550円）、「山口県産みかんジュース」（410円）なども提供する。犬を連れた人のテイクアウト限定で、ドリンク全種類50円引きになる「犬の散歩割引」も行う。

　西村さんは「おばあちゃんへの感謝と敬意を込めて、大切な思い出とともにカフェとして生まれ変わるが、電車の見える窓や、誰もがふらっと立ち寄れてのんびりとくつろげる場所など、おばあちゃんの時代から変わらない景色を守っていきたい。地域の人々に親しまれ、ふれあいの場になれたら」と笑顔を見せる。

　営業時間は11時～18時。火曜、水曜定休。