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宇部・永山本家酒造場の「クラフトビール」売れ行き好調 地元素材で3種類

「酒蔵ならではのビールを味わってもらえたら」と山本醸造長

「酒蔵ならではのビールを味わってもらえたら」と山本醸造長

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 宇部の「永山本家酒造場」(宇部市車地、TEL 0836-62-0088)が発売した「クラフトビール」が好調な売れ行きを見せている。

3種類のクラフトビール

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 地酒「貴」を製造する同社。2021年に新プロジェクトを立ち上げ、食中酒として楽しめるビールを提供しようと、山本秀憲醸造長を中心に開発を進めてきた。完成したクラフトビール(発泡酒)は「Dr.KONG BREWING(ドクターコング ブリューイング)」の名前で3月31日に発売。2週間で約3000本を販売した。

 杜氏でもある永山貴博社長は「アルコール離れや低アルコール商品など、世代が変われば酒の価値観も変わり、それがコロナ禍で一気に加速したように思う。当社は明治から続いているが、業界的にも転換期でもある今、新たな挑戦をしなくてはと決意した。何事にも積極的で、利き酒能力が高い彼を抜擢し、酒蔵ならではのビールが出来上がった」と話す。

 クラフトビールは全3種類。看板商品の「THE ANSWER(ジ・アンサー)」には、地元産の酒米「山田錦」を使用。永山社長は「この商品は、酒蔵がクラフトビールを造る理由が全て詰まっている」と話す。

 「宇部から和を届ける」をコンセプトに開発した「1080(テンエイティ)」は宇部産ほうじ茶などを原料とし、「JAMITE(ジャマイト)」は爆発的ジューシー感をコンセプトに4種類のホップを配合。原料は、できるだけ地元のものを使用し、その原料の個性を表現したという。

 山本醸造長は「このクラフトビールを機に、若い世代も日本酒を嗜む機会が生まれてほしい。今後は、北部で栽培される未活用柑橘類なども醸造に取り入れていく予定。新たな展開も楽しみにしてもらえたら」と意欲を見せる。

 永山社長は「一歩踏み出せる勇気をもらったり、人の縁が濃くつながったり、お酒が取り持つ力は時代が変わっても受け継いでいくべきもの。地元の人たちの誇りとなれるようなビールとなり、宇部に訪れたくなるきっかけとなるブルワリーになれたら」と話す。

 価格は1本750円(330ml)。同社店舗や通販のほか、県内の特約酒販店で取り扱う。

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