宇部の日本料理店「吉祥」が30周年 社長「ピンチをチャンスに」

30周年を迎えた日本料理店「吉祥」

30周年を迎えた日本料理店「吉祥」

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 宇部・東岐波の日本料理店「新日本料理 吉祥」(宇部市東岐波、TEL 0836-58-4811)が10月25日、オープンから30周年を迎えた。

「ピンチをチャンスに」と話す沼社長

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 1985(昭和60)年に、関西やアメリカで料理修業を積んで帰郷した地元出身の沼聖剛さんが開いた同店。周防灘を眼下に望むオーシャンビューの店内で、伝統的な日本料理をベースに洋のエッセンスを取り入れた和食を提供してきた。

 オープン当時を振り返り、「当時は会席料理が地方にまだ浸透しておらず、一品ずつ提供するような食の楽しみ方が定着していなかったので、山口の食文化を変えることを目標にしての開業だった。当時はバブル真っただ中で接待需要が多く、順調な出だしだった」と沼社長。

 転機となったのは1999年。台風18号の影響で「屋根ごと飛ばされて半年は休業状態」になる壊滅的な被害を受けたこと。「当時は接待需要もなくなっていた時期で業績は決して良くはなかった。そういう中で被害に遭ったので、一時は再開を諦めようとも思った」(沼社長)が、大幅な改装を行って店舗を刷新。再開をきっかけに利用客も伸び、2003年には2店舗目となる「アンド吉祥 小郡店」(山口市)を居酒屋の業態で出店した。

 今年9月には「アンド吉祥 中央店」(宇部市中央町1)をオープン。今では県内に8店舗を展開。本店・基幹店として位置づける「吉祥」では、慶事や法要でのシーンの利用を中心に、仕出しの提供を行う。

 「30年前も今も、お客さまの喜ぶ笑顔を見られた瞬間が一番うれしい。ここまで続けてこられたのは、お客さまや力を貸してくださってきた方、付いてきてくれる社員への『おかげさま』の一言に尽きる」と笑顔を見せる。

 「ピンチになったときこそがチャンスだと身を持って経験してきた。30年を節目に、原点回帰を意識して顧客満足度とクオリティーを上げていく。時代の流れに順応しながら、さらなる出店も視野に入れて店舗展開にも取り組みたい」と意気込む。

 営業時間は、11時~14時、17時~20時。

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