宇部ときわ公園(宇部市則貞3)が現在、同園のアイドルだったペリカン「カッタ君」との思い出を募集している。
「カッタ君」は、1985(昭和60)年に日本初の人工ふ化によって同園で誕生したモモイロペリカン。来園者と遊ぶ愛らしい姿から一躍人気者になり、同園近くの幼稚園に飛んで「通園」して話題を呼んだ。1995年には市民募金によりアニメ映画も制作され、その後もアイドルとして親しまれてきたが、2008年7月に死去した。
死去から10年を迎える今年、園では10月末から「カッタ君」の企画展を実施。幅広く「カッタ君」との思い出を募り、展示する。
8月中旬から募集を始めたところ、写真やエピソードなど約20通が寄せられている。同園内ときわ動物園教育普及担当の森尚子さんは「写真と一緒に手紙も届き、それぞれの思い出に感動している。カッタ君が愛されていたことがひしひしと伝わってくる」と話す。
「この節目にカッタ君を思い出し、懐かしんでもらえたら。子どもたちにも、伝説のペリカンがいたことを伝えていきたい。どんなエピソードでもいいので寄せてもらえれば」と呼び掛ける。
現在、思い出の募集と並行して企画展に向けて資料を整理中で、「カッタ君」の一生に携わった当時の飼育員の白須道徳さん(現・動物管理監)の記録や、卵の頃から園児に愛されていた様子の写真などを展示する予定。
思い出の応募は、郵便やメールで受け付けるほか、ときわ動物園横の学習館「モンスタ」にブースを設置して、カッタ君のイラストも受け付ける。募集期間は今月30日まで。