宇部産の「食べられる茶葉」を使った料理のレシピ発表と試食会が2月27日、宇部フロンティア大学短期大学部で行われた。主催は宇部市農林振興課。
宇部産山口茶のブランド化に向け、イメージアップや茶葉そのものの利用拡大を目指す取り組みの一環。若い人たちのアイデアを取り入れながら地域活性化につなげたいという考えから、同大学に開発を委託した。事業は2019年5月にスタートし、今回が3回目の試食会となる。
発表されたメニューは、生茶葉を使った「おひたし」や「ミルクプリン」「リーフパイあんこサンド」など全13種類。市内外の飲食事業者や加工業者約20人が参加し、各メニューを評価した。
今回使用した生茶葉は、山口県農林総合技術センターで開発されたブランチング(加熱処理)技術によって、冷凍保存されていたもの。茶葉の形や色、香りといった特徴を生かしながら、他の食材とまぜることで苦味などが緩和され食べやすくなるよう工夫されている。
食物栄養学科の石村まどかさんは「試作する上で、苦味などの感じ方に個人差があるものを万人受けするよう調整するのに苦労した。最初はなかなかアイデアが出せずに苦戦したが、普段の食事をヒントにしながら考えた」と話す。
地場産物製品の企画や開発を行う「Yフーズリンク」(防府市国分寺町)の山本節生社長は「料理の仕方でいろいろと味が出てくることが分かり、アイデアをもらうことができた。生茶葉のペーストなど、商品化の可能性はあると思う。参加して良かった」と笑顔を見せる。
試食会で使用された冷凍茶葉や発表されたメニューは、今後商品化を目指すという。