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山口大工学部の「カーシェアリング」、運用開始から半年

カーシェアに関する研究をする同大助教・鈴木さん(左)と小澤さん(右)、ヘビーユーザーの日隈さん

カーシェアに関する研究をする同大助教・鈴木さん(左)と小澤さん(右)、ヘビーユーザーの日隈さん

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 山口大学工学部(宇部市常盤台2)内の駐車場で学生・教職員を対象にした「カーシェアリング」の運用が始まり半年が過ぎた。

カードタッチで施錠する

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 運用を開始したのは昨年12月19日。同校と宇部市のほか、カーシェアリングのシステムを提供するユーピーアール(善和)、運営を行うアルボス(藤曲)が、生活満足度の向上やニーズなどを調査する共同研究の一環として実施。同校内には軽自動車(ワゴンアール)と普通車(マーチ)の2台を設置する。

 同大大学院理工学研究科社会基礎工学専攻・助教の鈴木春菜さんは「学内で本格的にアナウンスを始めたのは4月。現在の会員数は20人弱ほどだが、想定していたよりも多い。6月には30~40回の稼働があった」と話す。事前のアンケート結果から学生の免許取得率は約91パーセント、自家用車非所有率が約60パーセントというデータが出ており、「これから周知をさらに進めればもっと需要はあるはず」と分析する。

 週3回のペースで「カーシェアリング」を利用するという日隈一仁さん(同大学院修士課程2年)は「金銭面から車の所有を断念していた。1回当たりの利用平均時間は1時間だが、1カ月に掛かる費用は約5,000円。これまでより行動範囲も広くなり、とても満足している」と話す。

 6月から利用を始めたという岡田智之さん(4年生)は「買い物や学内の他キャンパスに行くときによく利用する。利用頻度はその週により異なるが、使い勝手が良いと思う」と話す。

 「市内など近隣への移動手段としての需要を見込んでいたが、吉田キャンパス(本部=山口市)への移動手段や県内観光など遠方への利用が多いことが分かった。見合った料金プランを設定するなどより使いやすくしていきたい。今秋には利用用途などさらに詳しい分析を行う予定」(鈴木さん)。

 目標は稼働率20パーセント、会員数約100人。今後は期間を設けずに調査・研究を進め、カーシェアリングの利用方法などについて学生に広く提案していくという。

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