宇部高校で「志育成セミナー」 山口市出身のJAL機長、初講演

宇部高校の1年生242人を前に講演する河村機長

宇部高校の1年生242人を前に講演する河村機長

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 宇部高校(宇部市寺の前町3)で12月12日、生徒の「志」を育成するセミナーが開かれ、地元出身で日本航空(JAL)機長の河村英夫さんが講演した。

宇部高校で初講演した河村機長

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 国際的に活躍する地元出身者や地元にゆかりのある企業人を講師に招き、「志育成セミナー」として開く取り組みの一環。本年度2回目となった今回は、山口高校出身でJAL737運航乗員部・機長の河村さんが「トビタテ!世界へ~高校生に伝えたいこと~」として講演した。

 きっかけは、同校が今年JALの協力を受けて行っている「はがきプロジェクト」。生徒がそれぞれに国際課題を研究する中で、テーマに関わる情報を世界各国で活動するJAL乗員らがハガキで生徒へ送る取り組み。これまでに40枚のハガキが届き、河村機長もその内の1枚を寄せた縁で講演が実現した。

 当日、体育館には1年生242人が集まった。河村機長は少し緊張した面持ちながらも、パイロットになるまでの経緯やJALが運航する旅客機を紹介。「旅客機の離陸速度は」「着陸時の進入角度は」などの問題も出題し、生徒が驚きの表情を浮かべる一幕も。

 世界を飛び回る河村機長は、各地で感じた気質や文化の違いを伝え「考えも及ばない価値観の中で生活している人たちがいることを肌身で感じた。価値観を固定せず、自分の好奇心を信じて、これから先を生きていくための材料を集めてほしい」と熱を込めた。

 自身初の講演を終え、河村機長は「地元への恩返しのつもりでお受けした。進む道を考える時に、私の話が少しでも参考になれば。親しみある山口県をはじめ、全国の地方活性化につながる取り組みには前向きに参加したい」と笑顔を見せた。

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