宇部フロンティア大学(宇部市文京台2)の学園祭「魁祭(さきがけさい)」で、学生ボランティア団体が被災地支援活動を行っている。
「復興への意識が薄れないように」と被災地の写真を展示している
活動を行っているのは、東日本大震災直後に発足した同大と山口東京理科大の学生らで構成する団体「すたんどあっぷ」。復興への意識が薄れることのないようにと同学園祭にブースを出し、被災地の写真展示や古着の販売を行うほか、福島・喜多方ラーメンを販売し、売り上げを義援金や活動資金に充てる。
展示する被災地の写真は、同団体メンバーや同大の学生・教員らが現地に赴いた時に撮影したもので、岩手県大船渡市、陸前高田市、福島県新地町の様子など約120点を展示。喜多方ラーメンの販売は「松原酒店」(東本町1)が協力した。
同団体のメンバーは現在50人。これまで募金活動や風評被害払拭(ふっしょく)に向けたパネルの作成・展示を行ったほか、被災地ですでに足りているために送ることが出来なくなった衣類をフリーマーケットで販売し、売り上げを義援金にする活動を行ってきた。
総務を担当する山口東京理科大の角田浩太郎さんは、9月下旬に岩手県陸前高田市にボランティアとして赴いた時を振り返り、「田んぼの中に埋まっているがれきの撤去や草刈りを行った。テレビなどで被災地の様子をよく目にしていたが、行ってみて初めて被害の大きさを実感した」と話す。
団体としての今後の活動については「『復興に終わりはない』とよく耳にするが、この活動が1、2年で終わらないよう後輩に受け継ぎながら、息の長い支援活動をしていきたい」とも。
同学園祭は30日まで。11月19・20日に山口東京理科大で行われる学園祭「竜王祭」にも出店する予定。