ジビエの普及を目指すイベント「やまぐちジビエfesta」が9月20日、山口・阿知須の「いぐらの館」で開催される。
主催は昨年から山口市地域おこし協力隊員として活動する中岡佑輔さん。「ジビエに対する『かたい、くさい、調理法が分からない』といった負のイメージや先入観を取り払い、一般家庭でも当たり前に食べられるようになることを目指して企画した」と話す。
「最近はジビエ肉を扱う料理店も増えてきており、高級なイメージもある。処理加工施設で適正に解体されたジビエはおいしいし、料理店などが扱うAランクの部位だけでなく全ての肉を満遍なく食べることで、害獣駆除と保護のバランス維持にもつながる。地元の魚を食べる感覚で、山口で捕れた肉を食べるようになれば」とも。
当日は11時から中岡さんが害獣対策活動やジビエに対する思い、革製品を作るまでの工程などを解説するほか、ジビエ処理加工施設「西日本ジビエファーム」(山陽小野田市大字山川)の仲村真哉社長が講演「食肉としてのジビエのこれから~安心・安全な解体~」を行う。
12時からは「ジビエ試食会」(無料、要予約)と、シカ皮を使った「レザークラフトワークショップ」(300円、随時受付)を行う。試食会で提供するメニューは「イノシシ角煮丼」「シカ肉のロースト」、スペシャルコーヒーのセット。20食限定。
中岡さんは「同じ山口県内でも、住んでいる地域によって害獣被害について気付きに差があると感じている。ジビエ肉を食べるだけではなく、レザークラフトのワークショップも行うイベントは珍しいと思うので、獣害問題が身近ではない層の方にも興味を持つきっかけになれば」と話す。
「ジビエを当たり前にするためには、活動を続け認知度を上げていくことが重要。同様のイベントを今後も任期中に何度か開催できれば」とも。
参加申し込みは「いぐらの館」まで電話(TEL 0836-65-2403)とメール(kyu-naka@c-able.ne.jp)で受け付ける。当日予約不可。