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山口に飲食店「まるまつ食堂」 地元工務店の社員食堂がまちの食堂に

料理人の中谷敦子さん(中央)と食堂担当社員(写真提供=まるまつ食堂)

料理人の中谷敦子さん(中央)と食堂担当社員(写真提供=まるまつ食堂)

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 社員食堂を一般に開放した「まるまつ食堂」(山口市黄金町、TEL 083-922-5060)が3月10日、山口にオープンした。

旬の食材をふんだんに使った定食

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 山口の工務店「I.D.Works」(山口市鰐石町、田丸亮社長)の社員食堂「ID食堂」を一般に開放し、新設した新社屋の敷地内で日替わりランチを提供する。

 同社広報の高橋さんは「ID食堂のはじまりは社員の健康づくりで、社内文化の一つとして楽しんでいた。不定期ながらも会社のキッチンを使って料理への関心が高いスタッフを中心に役割分担し、楽しみながら自分たちで作った健康的なランチを社員みんなで食べる習慣があった。感想を伝え合ったりそれぞれの家庭の味のレシピを教え合ったりし、健康の話題もよく出るようになった。話題を家に持ち帰ることで社員家族の健康にもつながり、おのずと『まちの健康』という視点にも延び、社員食堂からまちの食堂を始めてみようという気持ちになった」と話す。

 2018(平成30)年からホームページのコラムやインスタグラムでID食堂の発信を始めたところ、「食べてみたい」といった声が多く寄せられたことから「いつかまちの皆さまにも提供できたらいいね」と話をしていたという。

 高橋さんは「設計士やインテリアコーディネーターなどが業務との合間を見ながら作っていたので、引っ張れる者がおらずなかなか実現できずにいたが、料理人の中谷敦子さんを社員に迎えたことで、考えていた計画が動き始めた」と話す。

 不定期でいずれかの曜日に弁当を販売する「ID食堂 準備室」を昨年11月から3カ月間開き、社員食堂からまちの食堂として生まれ変わる実験を行ったところ、地元民から好評だったことから出店に踏み切ったという。

 「医食同源」をコンセプトに地産地消にこだわり、季節の旬の素材を使った料理を提供する。日替わりランチは、肉・魚をメインに副菜プレートやサラダ、スープなどが付く「旬膳定食」(1,650円)と、ワンプレートで提供する「旬皿定食」(1,100円)の2種類。

 カフェタイムは、コーヒー(400円)、中国紅茶(700円)、自家製ブレンド茶(450円)などのドリンク、「ハーブ塩ガトーショコラ」(400円)、「松チーズケーキ」(500円)などのスイーツを提供する。季節によって内容を変える。

 店内には「人が集まり交流できる空間になるように」とシェアスペースも併設し、4月からは講師を呼んで自社主催の料理教室やワークショップなど開くという。

 高橋さんは「生活の基本の衣・食・住における『食べる』ことは、毎日の暮らしをリセットしたり、仕事のモチベーションなど午後の活力になったりする、とても大切な存在。心に残る食や空間を通して、日々の暮らしや価値観を共有し、『自分で健康的な料理を作ってみよう』といった日頃の食生活を見直す意識の変化や『こんな家にしたいな』といった空間の想像など、心地良い暮らしや健やかに生きることにつなげ、私たちが取り組んでいる『暮らしをデザイン』することのきっかけになれば。身近な人の体と心の健康を願い、栄養バランスに気を配った料理で皆さまに寄り添った食を届けられたら」と話す。

営業時間は11時30分~17時30分(ランチタイムは14時まで)。水曜定休。

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