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山口の「山城屋酒造」が女性向け新酒 女性専務自ら監修、弟の思い受け継ぐ

「酒造りを通じて周りの方や地域に恩返ししたい」と宮崎専務

「酒造りを通じて周りの方や地域に恩返ししたい」と宮崎専務

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 山口市道場門前の「山城屋酒造」(TEL 083-922-5757)が、新酒「純米大吟醸 Princess(プリンセス)」を4月25日から販売する。

小物入れにもなる贈答用の箱

 山口の地酒「杉姫」や「鴻城乃誉(こうじょうのほまれ)」の蔵元として知られ、約400年の歴史を持つ老舗酒造場。女性をメインターゲットにした新酒「プリンセス」(4,300円、箱入り4,800円)は同社専務の宮崎朋香さんが初めて手掛けた。

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 宮崎専務は「日本酒というと中高年男性の飲み物というイメージがあるが、『フルーツに合う飲み物』『おしゃれなギフト』として女性にも提案したかった。間口を広げるためにも、まずは見た目から入るのもありだと考え、かわいらしく女性が手に取りやすいデザインにした。ぱっと見はワインのようなボトルで、贈答用の箱も捨てずに小物入れとして使えるような仕様にこだわり、あったらいいなという思いを形にした」と話す。

 地元に根差した酒を目指し、山口・阿東で栽培された酒米「山田錦」と、山口三名水の一つとして知られる山口大神宮(山口市滝町)の地下水「柳の水」を使用。米そのもののうま味をなくさないようにと精米歩合を45%に設定し、「ほんのり甘酸っぱくフルーティな香り」に仕上げた。

 先代社長の展一さんが昨年1月に亡くなり、姉の朋香さんが急きょ跡を継いだ。仕込みの水質悪化などにより1975(昭和50)年から他社に委託していた酒造りを展一さんが2014年に再開し、途絶えていた「鴻城乃誉」が復活。「弟が必死で復活させた酒を守りたい」と、それまで別の職種で働いていた朋香さんが弟の遺志を継ぎ、委託先の「山縣本店」(周南市久米)の杜氏(とうじ)と共に自ら酒造りを始めた。

 「何も分からない状態から始まったので、酒造りを一から体で覚えようとまずは田植えから始めた。麹(こうじ)作りや仕込み作業など初めてのことばかりで体力的にもきつかったが、周りの方のバックアップがあったからこそ、『やるしかない』と前向きに取り組むができた。酒と共に自分も成長した1年だった」と振り返る。

 「大事な娘を嫁に出すような思い。毎日『おいしくなれ』と声を掛けながら造ったので感慨もひとしお。一人のリラックスタイムや、大切な人との時間など、さまざまなシーンで楽しんでほしい。輝く女性のための商品を女性が作るということにも意義があると感じる。今後も酒造りを通じて、新しい切り口で地元の魅力を発信していければ」と笑顔を見せる。

 営業時間は10時~19時。水曜定休。

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