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宇部のカレー店「オールドスパイス京香」 店主交代、レシピ引き継ぐ

「大切な人と特別な一皿を食べてもらいたい」と桑原さん

「大切な人と特別な一皿を食べてもらいたい」と桑原さん

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 宇部のスパイスカレー専門店「オールドスパイス京香(けいか)」(宇部市山門5、TEL 0836-39-8512)がリニューアルオープンして1カ月がたった。

同店が提供するカレー

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 40年以上前に創業した同店。前店主の長瀬大平さんが新天町で店を構え、約10年営業した後に現在の場所へ移転。地元出身の桑原千里さんが店を引き継ぎ、4月24日に営業再開した。

 宇部市内で看護師として10年以上働いていたという桑原さん。「長瀬さんから『体力面もあって引退する、跡継ぎがいないのでここを売り払うしかない』という話を聞いたのは、本当に巡り合わせ。ここのカレーを初めて食べたときの衝撃は今でも忘れられない。長瀬さんの思いがたくさん詰まったこんな素敵な場所がなくなるのは寂しかった。家族にも背中を押されて決心した」と話す。

 桑原さんは、昨年10月から店に入り、長瀬さんの指導を受けてレシピを全て引き継いだ。「カレーの種類もだが、辛さの種類の多さに驚かされた。スープのベースは同じだが、辛さによって香辛料を変えているので、覚えるのにくじけそうになったが、皆さんそれぞれにお気に入りの味があるので、全て以前のままにした。長瀬さんには『自信もっていきなさい、継いでもらえてよかった』と言ってもらえた」と話す。

 提供するのは、約8種類のスパイスを使ったインドカレー。サラッとした味わいという「カシミールカリー」と、コクやとろみがあるという「ゴータマカリー」をそれぞれ20種類ずつ用意。種類は「野菜カリー」「ビーフカリー」「チキンカツカリー」「ラムチョップカリー」や、黒毛和牛A5を使った「ヒレ肉ステーキカリー」など。カレーにはターメリックバターライスが付き、辛さは35辛まで選べる。カレーの価格帯は1,500円~11,050円。

 このほか、「クリームコーンポタージュ」(650円)、サラダ、デザートのほか、ドリンク類は「コーヒー」や「インド風ミルクティー」(以上450円)、赤・白のワインなどをそろえる。

 桑原さんは「再開の日には常連さんがたくさん来店してくれ、この店が愛されていたことを実感した。『また食べられてうれしい』と優しく受け入れてもらえ、感謝の気持ちで胸が一杯になった。長瀬さんは『自分の人生の全てだった』と泣いておられたが、引き継いだ重みを忘れず、今後も味と店を守っていきたい。未熟者だが、これからも多くのお客様に愛される店にしていきたい」と笑顔を見せる。

 営業時間は11時~14時、18時~21時(夜営業は事前予約制)。テイクアウトも可能。

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