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山陽小野田「子育てコンシェルジュ」決定 市民と行政つなぐ架け橋に

「これまでの経験も生かしながら研究や調査も重ね、皆さんの役に立ちたい」とほほ笑む冨永恵美子さん

「これまでの経験も生かしながら研究や調査も重ね、皆さんの役に立ちたい」とほほ笑む冨永恵美子さん

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 山陽小野田市が募集していた「子育てコンシェルジュ」が決まり、12月1日から活動を始めた。

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 同コンシェルジュとして活動するのは、市内在住の冨永恵美子さん。冨永さんは1974(昭和49)年から同市や下関市内の保育園や幼稚園に勤務。昨年3月からは同市立厚陽小・中学校の放課後子ども教室で地域コーディネーターとして活動するなど、豊富な経験を持つ。

 応募の動機について、「今、少子化であるがゆえに街が寂しくなっている。若者が子どもを産み育てる環境が整えば、育っていく子どもたちも『ここに住んでいてよかった』と感じ、一度は地元を離れてもまた戻ってくるのではないかと思っていたので、そういったお手伝いがしたかった」と冨永さん。

 同市こども福祉課の川崎浩美さんは「豊富な経験があり、活動への積極的な思いが伝わってきた。面接では明るい人柄を感じることができ、適任と考えた」と話す。

 活動開始後には広島県尾道市にも足を運び、同市のコンシェルジュらとの交流会を開き情報交換した。川崎さんは「同じコンシェルジュでもその場所によってさまざまなやり方がある。尾道市の体制は私たちが目指すものに近いので、参考にしようと話を聞きに行った」という。

 現在はコンシェルジュ業務の体制を構築するため、市内の保育園や幼稚園、小学校を訪問してヒアリングを行っている。「窓口で市民の意見を受け付けるのではなく、イベントや保育園、幼稚園などに自ら足を運び、交流をしながら意見を聞くコンシェルジュを目指す。冨永さんの楽しい雰囲気を生かして、コミュニケーションを取ってほしい」と期待を込める。1月から活動を軌道に乗せ、市民のいる場所に出向くという。

 冨永さんは「正しい答えや公式がないことなので、園の先生や子育て世代と知恵を出し合いながら頑張りたい。そのためにいろんな人の声を積極的に拾わなければ。行政に直接言いにくいこともあると思う。私がクッションやパイプのような役割を担い、少しでも地域の皆さんに役に立ちたい」と意欲を見せる。

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