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美祢で「となりのJALさん」 高齢者福祉に接客スキル活用の試み

6月17日に行われたモニタリングイベントの様子(写真提供=日本航空)

6月17日に行われたモニタリングイベントの様子(写真提供=日本航空)

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 日本航空(JAL)が行う高齢者福祉サービス事業「となりのJALさん」のモニタリングイベントが6月17日、美祢・伊佐の「堀越コミュニティセンター」(美祢市伊佐町奥万倉)で行われた。

スタッフとの会話を楽しむ参加者

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 新型コロナの影響で搭乗機会の減った国際線旅客スタッフの語学や接客などのスキル活用を兼ねた地域貢献の取り組みの一環。JAL山口支店の小林信也支店長は「コロナ禍でコミュニケーションの機会が減少したが、一方でオンライン技術は急速に発達した。バーチャル技術を使った旅行など楽しみを提供できれば」と話す。

 2018(平成30)年から同社と美祢市が「観光交流連携協定」を結んでいること、高齢化が進む地域であることから同市が選ばれた。「JALグループ内でも全国初の取り組み。今回はあくまでトライアル的な実施だが、内容を改良しつつ事業化につなげたい」と小林支店長。

 同事業では、「体操」「脳トレ」「バーチャル旅行」「英会話」「お笑い」の5つのプログラムを展開する。JALスカイ羽田事務所と会場をオンライン会議ツール「Zoom」で中継し、事前アンケートで利用者の好みに合わせて選んだプログラムを提供する。所要時間は約1時間。

 当日は、高齢者コミュニティー施設「堀越いきいきサロン」のメンバー21人が参加。JALスタッフとの会話や、事前アンケートで選ばれた「体操」と「バーチャル旅行」を楽しんだ。

 参加した西村勉さんは「参加した高齢者は初めてZoomを使った人が多いと思うが、楽しめたので良かった。自分は仕事でオンラインツールを使うことはあるが、地域のみんなでやるのは初めて。次回もぜひやってほしい」と笑顔を見せる。

 小林支店長は「初めての試みで分からない点も多く、事前イメージとのギャップもあった。機材などの準備時間やプログラム内容など改善点が多く見つかったので改善して今後に生かしていきたい。離れた地域と交流を深めることができるのは、普段飛行機に乗らない方にJALならではのサービスや魅力を伝えられるチャンス。JALを身近に感じてもらえたら」と話す。

 同取り組みは、6月18日・23日・29日、7月1日にも行う予定という。

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