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宇部の「みんにゃ食堂」、100回目の無料提供 地域の「子育てシェア」目指す

食事を楽しむ来場者

食事を楽しむ来場者

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 宇部で来場者に食事を無料で提供してきた「みんにゃ食堂」が7月14日、100回目を迎えた。

支援者から提供された食材を使った料理

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 みんにゃ食堂は、孤食対策や地域住民の多世代交流などを目的に「西法寺」(宇部市島2)や子育て支援施設「かねこキッズクラブ」(常盤町2)などが運営母体になって2017(平成29)年7月から実施。同寺を会場に、毎回100人以上が来場している。

 かねこキッズクラブを運営する金子小児科の金子淳子院長は「支援・協力したいという地域の人や団体が増えてきた。子どもたちを中心とした縁のつながりを象徴する活動を通じて、社会全体の意識が変わることで『子育て家庭の孤立』をなくしたい。さまざまな人と出会う場や環境を提供し、楽しいことも悩みもみんなで分け合い頼り合う『子育てシェア』のネットワークを強化していけたら」と話す。

 当日は、「割烹(かっぽう) 明徳」(中央町1)と萩で6次産業化に取り組んでいる「萩大島船団丸」がコラボしてアジやイカのにぎりずし、刺し身を提供したほか、「サラダそうめん」や「肉じゃが」、スイカ、ソフトクリームなども提供。180名が来場し、和気あいあいと楽しむ様子が見られた。

 同寺の斉藤淳理住職は「子どもが育つための地域の支え合いの輪が、この取り組みを通じてさらに広がっていけば。みんなが喜んでもらえる場所をこれからも続けていきたい」と笑顔を見せる。

 2年前から定期的に2人の子どもと参加しているという根来千鶴さんは「子どもたちに当日の朝『今日はみんにゃ食堂の日だよ』と伝えると、『やったー!』と言う。私もとても楽しみにしている。スタッフも親切で、みんながニコニコしている雰囲気が子どもたちにとって良い影響につながっていると思う」と話す。

 子どもと2回目の参加という中野茜さんは「交流の場が減ってきている中で、気兼ねなく皆さんと話ができる場所があることが本当にありがたい」とほほ笑む。

 金子院長は「9月頃には、誰もがいつでもふらっと立ち寄れるような場所を常盤通り沿いに常設する予定。宇部で子育てできてよかったと思ってもらえるように、コミュニティーの場を提供しながら課題を見付け、その課題を解決するために常に新しいことを考えている。安心して居られる場所をつくり、子育てや暮らしの環境を豊かにして、誰かの手助けにつなげていければ」と話す。

 開催日は隔週水曜。開催時間は17時~19時。

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