特集/コラム
コープどうもん店、12日オープン−市民とともにまちづくり参画
道場門前の旧どうもんビル跡地に今月、道場門前商店街振興組合が建設を進めていた山口市中心商店街の西の核施設「道場門前街どうもんパーク」が完成。1階に入店する「コープどうもん」(山口市道場門前1、TEL083-901-0055)がいよいよ12月12日、リフレッシュオープンする。新店舗では、2層だった旧店舗の1階食品売り場面積280坪が、400坪に拡張されるのに伴い、食料品の品ぞろえをこれまで以上に充実させるという。商店街の衰退が深刻化する中、旧山口市が取得したダイエー山口店跡の1、2階部分に01年3月、活性化の一翼となるべく出店。ビルの建て替えに伴い仮店舗に移った今年2月以降も、地域住民のくらしを支えるため営業を継続してきた。中心市街地活性化の期待を集める複合商業施設のオープン、核テナントとしての再スタート。生活協同組合コープやまぐちの有吉政博理事長(59)に、現在の思いなどを聞いた。
―― 「コープどうもん」の開店、間もなくですね。
有吉 きょう7日で仮店舗の営業を終了しまして、12日にオープンを迎えます。おかげさまで、これまでネックになっていた売り場面積も広くなり、豊富な品ぞろえが可能になりました。同施設の1階部分全てを食料品売り場に活用し、市民の日常の食生活を充足できる店を目指して営業させていただきます。また、周辺部で生産された新鮮で安全な農産物が手に入る地産地消コーナーをさらに充実させるとともに、「サラダコーナー」や「魚屋の寿司コーナー」の新設、営業時間も9時30分〜20時に延長するなどして、皆様にとってより使い勝手の良い、魅力的な店にして参ります。
―― ユニークな取り組みも始められるとか。
有吉 当店から出る食品残さを堆肥化し、道場門前大駐車場(黄金町)の屋上緑化に役立てるという新たな取り組みが始まります。これは、同組合さんのリサイクル事業の一環で、食品の残りを有機肥料化して有効に使うことでゴミの減量につながりますし、組合が所有する近距離の建物間での利活用ですから、運搬の手間もないという、とても画期的なものです。地球環境への配慮は、これから先、国全体で取り組まなければならないテーマですから、当店独自でも、電力を大幅に節減できる最新の冷蔵・冷凍設備を今回初めて取り入れるなどして、積極的に省エネに努めます。
―― 市民の期待は感じていらっしゃいますか?
有吉 特に建物の建設が始まってからは、「開店はいつですか」と頻繁に聞かれましたし、実際の声から受け止めさせていただく機会は多いです。先日は、山口商工会議所さんの通行量調査の数字を見せてもらいました。すると、今年の旧どうもんビル前の計測値は、昨年比で平日74%、休日で63%と落ち込んでいました。平日で1,278人、休日で1,482人の減少です。これはやはり、仮店舗営業をしているとはいえ、当店やビル施設がなくなった影響が出ているのではないかと推測しました。しかしながらその減少部分は、裏返して考えれば潜在的な期待値とも捉えることができる。新店舗では品ぞろえを一新してフルラインアップで食料品を提供しますし、レジの接遇や売り場対応といったサービス面でも、よりお客様に気持ち良くお買物をしていただけるよう徹底していきます。仮店舗営業中しばらく足が遠のいていたお客様に返って来ていただきたい、また、旧店舗ではご満足いただけなかったお客様にも足を運んでいただける店にしたいと、従業員一同張り切っているところです。
―― 過去「コープどうもん」では、来店目標を掲げて営業してこられましたね。
有吉 商店街への出店当初、1日1,800人の利用があれば店舗営業が成り立つという設定でしたが、その数字に近づくのは容易ではありませんでした。一時期は2階にまで食品売り場を広げ、品ぞろえの充実に力を入れるようなこともやっていたのですが、食品を買うだけのために2階に上がるというのは、結果的にお客様に不便をかけてしまって。これは品ぞろえが薄くなっても1階にまとめるべきだと売り場を戻すなど、試行錯誤の連続でした。そのころの1日の平均来店者数は1,200人で、これでは維持できないと頭を痛めた末に、「目標1,800人」「中心商店街の活性化にご協力を」という呼びかけを始めたのです。行政の施策にしても、住民が一緒に取り組まなければ実現できませんよね。そういうことでいけば私どもの場合、市民が出資オーナーなわけですから、加入者の皆さんが来店して支持して下さるという行動がなければ成り立たないし、必要ないということにもなってしまう。ですから、この店を必要だと感じている方は、来店という行動で支持していること見せて欲しいと、正直にアピールしわけです。その結果、ゆるやかに来店者が増え、目標には到達できなかったものの、1,600人近くにまで数字が伸びました。それだけ必要とされているのだと、喜びを実感しながら営業できたこと、とても感謝しております。しかし今後は、そういったアピールではなくて、皆様の期待に添えるよう、より魅力的な店づくりに全力投球したいと考えています。
―― どうもんパークの整備をはじめ、中心市街地活性化基本計画にかかわる事業も動き出し、来秋には山口井筒屋が出店するなど、商店街の動向に注目が集まりますね。
有吉 住民は皆、自分の住んでいるまちが好きです。そして自分のまちが、いつもいきいきとしていて欲しいと願っています。中心商店街が元気であることが、まちの元気であり、魅力でもある。道場門前商店街での事業に参加させてもらうというのは、生協にとっても全国的に珍しい「商店街との共存」という大プロジェクトだと思っています。旧どうもんビルへの出店も、そもそもまちの活性化の一助になればというところに端を発していますし。山口市では現在、約46%の世帯にコープやまぐちに加入いただいています。それはある意味、約半数の世帯が加入する住民組織の一つとも言い換えられるものですから、自分の住むまちが元気であって欲しいというのが市民共通の願いであるとするならば、市や商工会議所、商店街さんらが音頭をとって進められる事業に生協が参加させてもらうというのは、それはありがたい話だと思っています。生協組合員の役に立ちながら、行政施策やまちづくりにも協力できれば、こんなにうれしいことはない。非常に喜んでいますし、責任も感じているところです。
――市民にどのうように活用されることを望まれますか?
有吉 デパートや専門店さんと一緒に中心商店街の元気要素になりたいし、市中心部に住まわれている方の普段の暮らしを充足できる台所のような存在にしたいですね。また、中心商店街には、子育て支援施設や市民交流施設、福祉生協・さんコープのデイサービスといった、買い物だけではない、さまざまな機能が集積しています。さらに来年4月には、同じ建物でNHK文化センターさんが開講されますし、これらいろいろな役割・機能を持った施設、商店街さんと手を携えて、まちづくりに参画していければと考えています。商店街はただ物
を買うだけではなく、市民交流の場でもあるのですから。市民の皆さんにも、魅力的なまちになろうとしている商店街をぜひとも応援する気持ちで、どんどん足を運んでいただければと思います。コープどうもんでは購入金額にかかわらず無料駐車券を発行しておりますので、お車でも安心してお越し下さい。
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