バッグデザイン「ミチルアベ」が新作-知的障害を持つ青年が下絵

新作プリント柄のシリーズ名は「NA」。「ノンちゃんのテイストが隠れないようにコラージュするのに苦労した」(安部さん)という

新作プリント柄のシリーズ名は「NA」。「ノンちゃんのテイストが隠れないようにコラージュするのに苦労した」(安部さん)という

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 バッグを中心とした皮革製品の企画デザインと卸しを行う「ミチルアベ」(山口市道場門前2、TEL 083-933-0313)は5月2日、2009年秋冬の新作コレクションを発表する。

山口市のフェルト作家とコラボした新作バッグ

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 今回、障害を持つ人の働く場である社会福祉法人「大和福祉会」(周南あけぼの園)に通う知的障害の青年・ノンちゃん(徳原望さん)が下絵を手掛けたプリント柄のシリーズが登場する。「ミチルアベ」代表でデザイナーの安部みちるさんは、東京から山口にUターンして以来、同施設とのコラボ作品は一番手がけてみたかったことだという。

 このプリント柄では、安部さんが普段考えている「働くとは何か」を表現しており、働く人や働く人が作った物、農業に関わる家畜など、「働く」から展開されるさまざまな題材(写真や図鑑)をアトランダムにノンちゃんに渡して絵を描いてもらったという。その絵を安部さんがコラージュして、プリントの絵柄としてまとめた。

 安部さんは「宝石の写真を渡したら顔を描いていたり、ブタとアヒルの写真を渡したらウシの絵も描いていたり、思いがけない絵に仕上がってくるのが面白い。社会生活はバランス良くできないかもしれないが、ものづくりが劣っているとは限らない。そういうことを多くの人に知ってもらいたいし、今回のように絵を描く仕事で彼らにお金が入れば自信にもつながるのでは」と話す。9月ごろに原画展も開催する予定。

 プリント柄は財布やバッグ、小物類に展開する。価格帯は、財布=17,000円~19,000円、バッグ=30,000円~51,000円。今回発表する新作は、8月末~9月ごろから全国のセレクトショップで販売予定。山口市内では、セレクトショップ「カプリチオ」(米屋町)とインテリアショップ「ディグリー」(下竪小路)で取り扱う。(©マルニ)

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