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宇部の飲食店が出張サービス 新形態に挑戦、コロナ禍での活路見いだす

施設利用者たちの目の前で調理する「山口すし酒場 一代目豊」スタッフ

施設利用者たちの目の前で調理する「山口すし酒場 一代目豊」スタッフ

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 宇部市中央町の「山口すし酒場 一代目豊」が9月15日・16日、介護施設「ドリームライフアポロ」(中宇部)に出向いて「すし」を提供する出張サービスを行った。

出張サービスで提供された料理

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 同施設での「敬老祝賀会」に合わせて行った取り組みで、同店を運営する「YUTAKA」(中野3)からの提案で実現した。YUTAKAの野上裕太社長は「今までは、どうすればお客さまに来てもらえるかに注力してきたが、今後はサービス業であることに重きを置いて、どうすればお客さまに喜んでもらえるかを考えないといけない。新しいことに挑戦することで、コロナ後の売り上げ増加にもつながっていくのでは。さまざまな課題はあるが、活路を見いだしていきたい」と話す。

 祝賀会には延べ95人の施設利用者が参加。今回は目の前で調理して提供される「上寿司御膳」(1人前2,500円)を楽しんだ。

 同施設を運営する「山口アポロ石油」(港町1)の塔野義浩社長は「当施設は病院ではないので、日々の楽しみとして食事には特に力を入れてきた。そうしたことから室内の飾り付けやスタッフの着る制服についても、本物の店舗に近づけることにこだわった。高齢者の多い施設の性質上、感染対策を徹底しての開催ではあるが、おしゃれをするなどお出掛け気分を味わってもらえれば。今後も機会があれば同様のイベントを開きたい」と話す。

 野上社長は「飲食店への打撃が続く中、売り上げを変えないためには自分たちが変わり続けなければいけない。当社に限らず業界全体が厳しいが、お弁当やテークアウト販売などで得た知識を生かすことができれば。出張サービスは、作った料理をすぐに食べてもらえるという外食の意味を臨場的に感じてもらえるもの。こうした施設に限らず、個人の集まりなどでも定期的に実施していきたい」とも。

 申し込みは同店(TEL 0836-39-6621、担当:森)で受け付ける。提供する料理は、予算や要望に合わせて変更できる。

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