山口・大手町の山口県教育会館で5月1日、ドキュメンタリー映画「ミツバチの羽音と地球の回転」の先行上映と鎌仲ひとみ監督のトークが行われる。

　同作品は、中国電力の原発計画に揺れる山口県上関町祝島と、脱原発を国民投票で決め、2020年までに石油にも依存しない社会を目指しているスウェーデンの取り組みを描いたドキュメンタリー映画。

　持続可能な社会を構築するためにどのようなエネルギーを選択するのかを問われている中で「上関原発計画に向き合う祝島の人々」と、日本の20年先を行くスウェーデンで「持続可能な社会を構築する人々」の取り組みの両方を描いている。

　今月19日には、鎌仲ひとみ監督が山口県庁で記者会見を行った。鎌仲さんはこれまでに、「ヒバクシャ－世界の終わりに」（2003年）、「六ケ所村ラプソディー」（2006年）など原爆や原子力発電をテーマにしたドキュメンタリー映画を監督。核と共に生きることを余儀なくされた賛成派と反対派の村人の思いや生き方を映し出した前作の｢六ヶ所村ラプソディー｣は、全国各地で自主上映が続き600ヶ所以上で上映された。

　同上映会を主催する西京シネクラブ事務局の大久保雅子さんは「祝島で撮影されたこの映画を、山口で先行上映されるこの機会に多くの人に見てもらいたい」と来場を呼び掛けている。同クラブは、山口でなかなか上映される機会のない良質な単館系新作映画を、自分たちの手で上映・観賞する活動を行っている。

　上映時間は10時30分～12時30分、13時30分～15時30分、16時30分～18時30分、19時30分～21時30分。鎌仲さんのトークは12時30分～、15時30分～、18時30分～。料金 は、一般＝1,600円（当日）・1,400円（前売り）、大学生＝1,400円（当日）・1,200円（前売り）、高校生以下＝1,000円。問い合わせは同クラブ（TEL 083-928-2688）まで。