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宇部在住の作家・堀雅昭さんが「宇部と俵田三代」刊行 宇部の歴史を紐解く

著書「宇部と俵田三代ー俵田勘兵衛・俵田明・俵田寛夫ー」

著書「宇部と俵田三代ー俵田勘兵衛・俵田明・俵田寛夫ー」

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 宇部在住の作家・堀雅昭さんが8月30日、著書「宇部と俵田三代ー俵田勘兵衛・俵田明・俵田寛夫ー」を出版した。

本を手にする著者の堀雅昭さん

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 堀さんが代表を務める「UBE出版」(宇部市北条1)が初出版した同書籍。俵田寛夫さんの長女・林万里子さんが監修した。堀さんは「地元に眠っている価値のある文化や歴史を発掘したいという思いがあり、地方から発信していくために出版社を今年の夏に立ち上げた。新しい形の郷土史を開拓し、将来のブランド化につなげたい」と話す。

 地元の企業や団体、個人などの協力を得て15年ほどをかけて同書籍を完成させたという。堀さんは「2005(平成17年)に国の重要文化財に、2007(平成19年)には経済産業省が認定する近代化産業遺産に、それぞれ指定された宇部市渡辺翁記念会館(朝日町8)が、なぜ戦時下に文化芸術の拠点として出現したのかなど調べるうちに感じたさまざまな謎を、俵田明さんの一族の足跡から辿り歴史をひもといた」と話す。

 内容は、公演記録と出版記念トークを掲載する第1章「『村野藤吾と俵田明』出版記念講演会」と、第2章「写真で見る俵田三代」で構成。堀さんは「建築家・村野藤吾さんと宇部興産(=UBE)の創業者・俵田明さんの関係を語り、二人の関係性と彼らの描いた革新の姿を再発見する一冊にまとめた」と説明する。

 同書籍は、堀さんが会長を務める「宇部市制100周年出版企画実行委員会」が郷土学習用資料として、市内の全小中学校に計109冊を寄贈した。堀さんは「故郷の良さや素晴らしさを次世代につなげたいと、子どもたちにも分かりやすく伝わるように構成した。新しい価値観やイノベーションなどをこの地に持ち込み、常識を覆しながら革新を続けてきた彼らのチャレンジを知ってもらいたい。未来を見据えた郷土史として利用してもらえれば」と笑顔を見せる。

 価格は1,650円。A5判、144ページオールカラー。UBE出版のホームページ、幸太郎本舗TSUTAYA宇部店、宮脇書店宇部店、Amazonなどで販売する。

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